ストロボみたいに

ミルクティー のめません

日記23 切っ先

久しぶりの休みだ。めちゃくちゃ多忙な訳じゃないけど、毎日何かしら働いたり人に会ったりしていてこういう、『なんにも予定がない休み』は久々だ。

雨が降っていた。雨の日に家で過ごすのが好き。最近暑かった。陽射しが強くて、昨日なんか半袖で過ごした。雨が降ったあとは一気に冷え込むから、きっとここから冬になるのだろう。冬が来る。次の季節へ。

ちょうど一ヶ月後、誕生日だ。21になる。あんまり変化はない気がする。でも二十代で歳を重ねるって、なんか、凄いことかも。分からないけど(笑)

ハタチも色々あったなあ、って。毎年激動だけど今年も今年で色んなことがあったなって。

活動を辞めて、「辞める」ということができるようになって、諦めて、次に進む勇気を出して、友達ができて、インスタを始めて、飲み会に行って、帰り道肉まんを半分こしたり、大学の学園祭に行ったり…

私の知らない青春が、憧れたものが、手を伸ばしたものが、夢見たものが、叶ったり。

こんな、こんなこと、いいのかなって

私なんかが味わってもいいのかなって

思ってしまうのだ。

悪いことなんか何もしてないのにずっと罪悪感が付き纏う。苦しい。人より劣ってると、思う。何かしてないとだめだ、って、私は駄目な人間だ、って認識がずっとあって。息がしづらい。そうやって生きている。

春には死んじゃえばいいと、今でも思う。幸せな時こそ、「ああ今死んでいい」と本気で思う。本気で思う。

生きる理由も特にないのだ。よく分からない苦しみに蝕まれ続ける毎日は、なんか、ずっと、辛い。

好きな人がいて、でも上手くいかなくても別にいいと思っている。恋が叶ったことはなくて、というかあんまり恋愛が必要じゃないから全然してこなくて、どうしていいかもどうしたいのかも分からなくてぐるぐるした。最近は吹っ切れた。諦めることに慣れてるから、フラれちゃっても時間が解決してくれるの知ってるし。

そうなんだ。私はずっと諦めて生きてきた。色んなことを、諦めて生きてきたのだ。普通になりたかった。普通の家に生まれて、普通の子供になりたかった。良い子になんかなりたくなかった。しっかりなんてしたくなかった。強くなんてなりたくなかった。弱いままで可愛がってもらえる、子供になりたい。そのままを愛してもらえる一人の人間になりたい。

全部が嘘じゃないけど、かっこつけて生きてしまうから、「本当の私は」って思う。いちばん大事な部分は、いちばん私の部分は、人に言わない。いちばん好きな小説家。いちばん好きな歌手。全部、全部、まだ内緒。

文章を書かなきゃって囚われることが前より確実になくなった。それが寂しくて、悲しくて、自分が嫌になる。あの頃あんなに縋りついていたものを手放してしまう自分が、嫌だ。これしかないって私は違うって絶対にこうするって、若い、に、なってしまった。通り過ぎてしまえた。強くなった。今だって毎日必死だけどあの頃より成長した。それは良いことだ。良いこと。でも。

忘れたわけじゃない。書くことはやめない。こうやって日記を書いたり、たまに短編を書いたり。それでいいんじゃないかな。だめかな。そんな、普通に生きることが、悪いことみたいに言わなくていいとおもうよ。働いて、生活して、頑張ってるんだよ。でも、私は私を許せない。どこかでずっと。それはたぶん、文章を書いても変わらない。働いても、働いてなくても。根本の部分で、なにかでなくなるとかないのだ。抱えるものだから。

イルミネーションが見に行きたい。ほんとは馬鹿なことしてみたい。恋人とクリスマスにイチャイチャしたい。羨ましい。だけど幸せは信用できないから。不幸が落ち着くから。

君に会いたい。私の事特別に思ってほしい。

そうして春には死んじゃいたい。死んでしまいたい。死にたい。死んでくれたらいいなと思う。私の、私だけの春。君をのこして。思い出になりたい。何より強い思い出に。忘れられない。これから一生、君の人生を縛り付けるような。おねがい。どうか私の事を思い続けて。

こんなことを毎日考える。毎日考える。でも同時に、もしかしたら普通に生きてしまえるんじゃないか、幸せに、結婚して子供を産んで、家庭を作って、私の憧れた普通の家を、暮らしを、って夢見ちゃって、そんな夢壊れるに決まってるから絶対に駄目、子供は産まない、運じゃ駄目だ、私は

ねぇ、君と分かり合えない

こんなにも違うね

何もかも、全部、全部違うね

だから君が普通に幸せな家庭を築いて、誰かのパパになった時

ううん、誰かの夫になった時

誰かを抱きしめる時

誰かの手を握る時

私じゃない誰かの隣にいる時

たまたま桜の花が視界に映って

私の事を思い出してほしい。

それで苦しくなってほしい。

苦い思いをしてほしい。

胸を、痛めて。恋ってそうだから。

傷付けたい。傷を付けたい。一生消えない傷を。歪んでるんだ。そんなことでしか安心できない。そんなふうにしか。これが、私の恋ごころ。私の。私の、君への。

だから春を待っている。今年じゃないかもしれないけど、今年がいいけどまだ先な気がする。でも、そんなに遠くもない気もしてるんだ。だからそれまで一緒にいよう。絶対に私の物にしてみせる。捕まってくれるよね?大好きだから。こっち見て。そしたら目を離さないで。

ね?