ストロボみたいに

ミルクティー のめません

日記⑩ 傘を差して歩く

若いから。多分、そうなんだ。私はまだ若い。若くて、全然、まだこれからで、だからどうにでもなるし、だから手数が少なくて大変なんだし、やり方とか見えてくれば、見つけられたら、まだ探してる最中だから。

病院に行ったらかなしくなった。凄くきつかった。普通のことをするの、物凄く頑張らないとできない。準備をするのも、部屋から出るのも、バスに乗るのも。若者とすれ違う。大きな街で。ビルが高い。色んなものが派手だ。人も、街も、音も。だから怖い。こういう派手さは苦手だ。奇抜なのは好きだけれど。

はやく終わりたい、はやく終われって思いながらカウンセリングを受けた。高いお金を払ってダメージを受けて帰ってきた。馬鹿みたい。合わなかったから。じゃあ次は?探せば見つかる?さあ、どうだろう。でももう疲れた。

疲れた。本当に疲れた。なんでこんなに疲れてるんだろう。今まで頑張ってきたから?知らないよそんなの。じゃあ報われてほしかった。頑張って壊れるなんてしらなかった。もっと前におしえてほしかった。あの時の小さな私におしえてほしかった。頷くんじゃないよ、って。

でも、どうだろう。結局何を選んでもジ・エンドな気がする。あのまま父親がいても、あの男が父親になっていても、あの町を出なくても。私は。

疲れてるんだ。何にも話したくない。話を聞いてほしい。もう嫌だ。頑張りたくない。何かしなきゃ。嫌だ。嫌なんだってば。

どれくらい過ぎたら今が過去になる?どれくらい過ぎたら私は笑って、穏やかな気持ちでこの日記を読める?その時はどうなっている?

生きる希望なんてなくなればいい。今すぐ全部手放してしまえるくらい、絶望すればいいのに。絶望すら足りない。私は。その程度。死ぬ。死にたい。もう終わりにしたい。じゃあ、はやく。まだ、でも、もう。

今日はなんか、天気が荒れてる。性格が悪いから、同じタイミングでPARCOから外に出た黒いピッタピタの服着た若い女の子二人組が雨に向かって非常識な声量で「ねぇ、もう最悪ぅー!」って言ったの見て、「ざまあみろ」って思った。バーーーーカ。ざまあみろ。ドス黒い気持ちで雨の中を歩く。私の傘が世界一かわいいなと思った。ピンクにさくらんぼ柄。世界一かわいい傘を差して歩いている。

どうでもいい街。興味無い。流行は通り過ぎてく。終わらないものが欲しい。インスタ映えとかしたくない。館内で平気で床に座り込んで屯する同年代の女の子を見て、「ダサいな」と思った。ダサいなと思うことはしないと改めて思った。